脱毛するにあたり日焼けした肌は施術がNGであることはご存知の方は多いのではないでしょうか。
日焼け肌に沈着したメラニンに脱毛レーザーが反応してしまい、シミややけどを引き起こしてしまうリスクがあるためです。
そのため、サロンや医療脱毛前には日焼け止めを使って日焼けを防ぐ方も多いでしょう。
脱毛直前や直後に日焼け止めを使用しても問題はないのでしょうか。
サロンによっては脱毛前後の日焼け止め使用をNGとしているところもあるため、事前に確認しなくてはなりません。
今回は、サロン・医療脱毛前後の日焼け止め使用がダメな理由と、日焼けが脱毛に与える影響について解説します。
脱毛前に日焼け止めNGの理由
脱毛前に日焼け止めが使用NGなのは、せっかく脱毛を行っても脱毛効果が下がる可能性があるためです。
なぜ日焼け止めを使と日焼け止め液やジェルが毛穴をカバーしてしまい、毛穴の中にある毛に光やレーザーが届くのをブロックしてしまうからです。
また、脱毛器は黒い色素に反応するため、肌に塗ると白くなってしまうような日焼け止めは、より効果が大きく下がってしまう恐れがあります。
さらに、日焼け止め使用で脱毛効果が下がるだけでなく、脱毛で使う光やレーザーと日焼け止めの成分が化学反応してしまい、肌荒れや赤みなどのトラブルを引き起こす可能性もあります。
日焼け止めNGの期間
脱毛の施術を受ける当日は日焼け止めの使用は控えた方がいいでしょう。
日焼け止めを使うのは脱毛をする前日までとし、施術前日の入浴で顔や体に付着している日焼け止め液やジェルをきれいに洗い流すようにしてください。
なお、どうしても日焼け止めを使う場合は、敏感肌用や赤ちゃんでも使えるような肌に与える刺激が低いものを選びましょう。
知らずに塗ってしまったら
万が一、脱毛施術当日に日焼け止めを塗ってきてしまったら、石鹸で洗い流してきれいに拭き取れば大丈夫です。
当日予定していた脱毛はできなくなるのかというとそうではありません。
ただし、気をつけたいのはウォータープルーフタイプの日焼け止めです。
このタイプは、必ずクレンジングオイルで日焼け止めを落とす必要があります。
顔の脱毛施術を受ける際は、当日にウォータープルーフのメイクアイテムを使わないように気をつけましょう。
施術前でも使える日焼け止め
毛穴に日焼け止め液やジェルが詰まりにくいスプレーやリキッドタイプの日焼け止めであれば、施術前でも使っても問題ありません。
これらは毛穴に詰まりにくく、施術前に洗い流しやすいためです。
ただし、脱毛前に使えるスプレーやリキッドタイプの日焼け止めでも、「ウォータープルーフタイプ」の日焼け止めは脱毛前はできるなら使用しないようにしましょう。
サロンやクリニックによっては、日焼け止め落としは拭き取りのみで、クレンジングオイルを常備していない場所もあります。
そのため、ウォータープルーフタイプの日焼け止めは落としきれず皮膚に残ってしまう恐れがあります。
もし脱毛前に日焼け止めを塗ってしまった場合は、施術前に必ずスタッフに伝えるようにしてください。
また施術前の日焼け止めの取り扱いについては、サロンやクリニックにより対応が異なるため、事前に店舗に問い合わせて確認することをおすすめします。
脱毛後も日焼け止めの使用は注意
脱毛の施術を受けた直後も日焼け止めの使い方には注意が必要です。
脱毛を受けた直後の肌は非常に敏感になっていて、刺激の強い日焼け止めを使うと炎症などのトラブルが生じる可能性があるためです。
サロンやクリニックによって脱毛機器や施術方式が異なるため、日焼け止めの使用を避けるとしている店舗もあれば、刺激の低い日焼け止めならOKとする店舗もあります。
脱毛後の日焼け止め使用が可能かどうかは、施術を受ける店舗に確認しましょう。
日焼け止めを使わずに日焼けを防ぐには、長袖を着たり、日傘を使ったりする方法がおすすめです。
脱毛施術と日焼けの関係
脱毛の施術を受けるときに最も気をつけなければならないのは、脱毛期間中の日焼けです。
脱毛期間中の肌は皮膚トラブルを引き起こしやすいため、細心の注意を払う必要があります。
日焼けは簡単に言うと火傷です。
肌が炎症を起こして赤くなっている状態なので、施術によってさらに熱ダメージを与えてしまい、痛みや腫れなどが起こる恐れがあります。
では黒くなった日焼けは大丈夫かというと、こちらも施術に適した状態ではありません。
黒くなったのは紫外線から肌を守ろうとメラニン色素が多く作られている状態です。
この時に黒い色素に反応する光やレーザーを当ててしまうと、過剰に反応して赤みや痛みなどのトラブルを起こす恐れがあるのです。
日焼け次第では施術を断られることも
脱毛前は日焼けNGであるものの、日焼けのレベルによって脱毛を受けることはできます。
しかし、あまりに日焼けの程度がひどいと、最悪の場合脱毛施術が受けられないこともあります。
施術が可能かどうかは、多くの場合肌の色で判断されます。
海やプールで焼けたような真っ赤になっている日焼けは、すでに皮膚がやけど状態であるので脱毛することはできません。
また、赤くはなっていないが黒くなった日焼けも光やレーザーが過剰反応するお可能性があり、火傷のリスクが高まるため施術を受けられません。
施術できる日焼けレベル
日常生活で普通に日焼けをしている「日常焼け」程度なら、多くのサロンやクリニックが施術を可能としています。
ここでいう「日常焼け」とは日焼けをした部位としていない部位の皮膚の境目が、視覚的にはっきりしていない日焼けのことをいいます。
肌が火傷を起こしておらず、メラニン色素も少ない状態なため、施術を受けることが可能です。
ただし、脱毛施術をするスタッフが皮膚の状態を確認した上で、脱毛ができるか否かの判断はサロンやクリニックによって異なります。
日焼けから何日で施術を受けられる?
日焼けから何日で施術を受けられるかは、サロンやクリニックによってそれぞれです。
日焼けの程度にもよりますが、日焼けしたあとから2週間ほど、長い場合は1〜2ヶ月は施術を断っている場合があります。
日焼けがひどければ3ヶ月は脱毛の施術が受けられないこともあります。
しかしどちらかというと、日数よりも日焼け後の肌の色の方が重要な判断基準となります。
日焼けした肌の色がもとの肌の色に戻っていれば施術可能とするところも多いようです。
たった1回の日焼けが脱毛スケジュールを大きく狂わせてしまう原因にもなるので、脱毛中の日焼け対策は必須といえます。
施術後の日焼けはいつからOK?
施術後の日焼けについては、1〜2週間は期間を空けるように伝えている店舗が多く見られます。
脱毛後の皮膚は非常にデリケートな状態であり、しかも皮膚を守るバリア機能も一時的に低下するため、日焼けにより炎症などの皮膚トラブルを起こしやすい状態にあるためです。
まだ脱毛の施術回数が残っているなら、たとえ1回施術が終わって次の施術まで期間が空くとしても、次の施術までは日焼け対策は万全にしておきましょう。
日焼け止め以外に施術前気をつけること
脱毛施術を受ける前に気をつけることは、日焼けや日焼け止めの使い方だけではありません。
日焼け以外にも次の3つについても注意をする必要があります。
- 制汗剤の使用
- 薬の服用・使用
- 毛抜きによる脱毛
日常的に制汗剤を使っている方は、施術前にもうっかり使ってしまう恐れがあります。
また、施術前のセルフ処理でつい手軽な毛抜きを使ってしまうことも考えられます。
毎日服薬している方は、施術日の朝などに薬を飲んでしまうかもしれません。
それぞれの注意事項について解説しましょう。
制汗剤の使用
汗のかきやすい夏場は女性にとって制汗剤はマストなアイテムですが、脱毛前と脱毛後3日間程度は制汗剤の使用を控えましょう。
制汗剤には汗や臭いを抑えるため、香料や抗菌剤、防腐剤といった比較的刺激の強い成分が配合されています。
これらの成分が毛穴を塞いで脱毛効果を弱めたり、炎症を起こしたりする原因となることがあるのです。
なお、スプレータイプや塗るタイプの制汗剤だけでなく、汗を抑える汗拭きシートも使用を控える必要があります。
薬の服用・使用
脱毛前には内服薬や塗り薬などの使用を控えるよう、サロンやクリニックで決まりがある場合もあります。
特に、副作用に「光線過敏症」があるものは服用や使用がNGです。
抗不安薬や抗生物質などが該当することが多く、光線過敏症の副作用が起こると、皮膚が光に対して敏感になり、かゆみや腫れなどを引き起こす恐れがあります。
光線過敏症は紫外線に反応して生じますが、脱毛で使用する光には紫外線は含まれていません。
しかし、絶対に副作用が起きないとは言い切れないため、内服中の脱毛はNGになっているのです。
塗り薬においても脱毛の刺激で皮膚炎などを起こす可能性があるため、基本的に脱毛中は使用することはできません。
ただし、薬の使用については、施術前当日はNG、施術後48時間はNGなど店舗によって決まりはさまざまですので、サロンやクリニックだけでなく、処方をした医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
毛抜きによる脱毛
毛抜きによる脱毛も、施術前にしてはいけないことの一つです。
毛抜きをしてしまうと毛の根元にある毛根ごとなくなってしまい、光やレーザー脱毛の効果が大きく低下、あるいは効かなくなってしまうからです。
また、毛抜きで無理やり毛を抜いたときにも肌にダメージがかかります。
それに脱毛施術のダメージや刺激が加わって炎症や痛みなどのトラブルを引き起こしやすくなるのです。
これらの理由から、脱毛施術をする前は毛周期を考えて最低でも2週間、できれば1ヶ月程度は毛抜きによる脱毛はしないように注意をしてください。
まとめ
日焼けした肌はただでさえダメージを受けているため、脱毛により皮膚トラブルが起きやすい状態です。
肌の色が変わるほど日焼けした状態では脱毛の施術を断られるため、脱毛スケジュール通りにスムーズに脱毛施術を進めるには日焼けをしないよう細心の注意が必要です。
一方で日焼けを防ぐために使う日焼け止めにも注意が必要です。
日焼け止めが肌に残っていると、施術の効果が下がる上に施術時に肌トラブルを起こす恐れがあるのです。
脱毛施術前後は日焼け止めの使用を控えましょう。